syncroll

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撮影技術

複数カメラ撮影を同期!シンクロール編集

複数の撮影機で同時に映像を記録し、編集時にそれらの映像をぴったりと合わせる手法のことを、同期撮影と言います。この手法は、スポーツの実況や音楽の生演奏など、複数の撮影機を使った映像を、まるで同時に再生しているかのように滑らかに切り替えたい時に、特に力を発揮します。同期撮影を実現するには、それぞれの撮影機と録画機に、時間の情報が記録されます。この時間の情報は、いわば映像の住所のようなもので、編集時にこの情報をもとに、異なる録画機からの映像を正確に同期させることができます。従来は、ビデオテープ録画機が使われていましたが、近年ではデジタル化が進み、メモリーカードなどに記録する方式が主流となっています。どの方式であっても、時間の情報は極めて重要な役割を担っています。同期撮影を行うことで、様々な角度から撮影された映像を組み合わせることが可能になります。例えば、サッカーの試合であれば、ゴールシーンを全体像、選手の表情、観客の反応など、複数の視点から見せることで、まるでスタジアムにいるかのような臨場感を生み出すことができます。音楽の生演奏でも、演奏者全体の様子、楽器の細かな動き、ボーカルの表情など、様々なアングルを組み合わせることで、迫力ある映像を作り上げることができます。同期撮影は、単に映像を切り替えるだけでなく、視聴者に奥行きと広がりを感じさせる効果も持っています。複数のカメラアングルを巧みに組み合わせることで、まるでその場に居合わせているかのような没入感を演出することができるのです。まさに、複数の撮影機を使った映像編集における、強力な手法と言えるでしょう。