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音声

位相とは?動画編集での役割を解説

波は、池に石を投げ込んだ時に広がる波紋のように、空間を伝わっていく振動のことです。「位相」とは、この波の動きのある瞬間の状態を表す言葉です。規則的に繰り返す波は、まるで時計の針のように周期的に変化しています。この周期的な変化の中で、ある基準点からのずれを角度を使って表したものが「位相」なのです。同じ形の波でも、出発点が異なると位相も異なります。例えば、二つの全く同じ形の波を想像してみてください。片方の波は山の頂点から始まっているのに対し、もう片方は谷底から始まっているとします。この二つの波は形は同じですが、波の開始点がずれているため、位相が異なると表現します。このずれの大きさを角度で表したものが「位相差」です。時計の針で例えるなら、12時を基準にすると、3時は90度、6時は180度、9時は270度と表現できます。波も同じように、基準となる波からのずれを角度で表現するのです。この位相差は、波が周期のどの時点にあるのかを示す大切な目印です。音や光、電気信号など、様々な波の現象を理解する上で、位相はなくてはならない考え方です。動画を作る作業においても、音の波の位相はとても大切な役割を果たしています。音のずれや、波同士がぶつかって起こるノイズに、位相は大きく影響します。位相をきちんと理解することで、より質の高い音の編集作業を行うことができるのです。