
レンダリング:映像制作の最終仕上げ
動画を作る最後の仕上げとなる工程を説明します。動画編集ソフトなどでよく耳にする「レンダリング」という言葉ですが、一体どんな作業なのでしょうか。動画を作る際には、まず登場人物や背景などの形を作ります。この作業は「モデリング」と呼ばれ、粘土で人形を作るように、コンピュータ上で立体的な絵を作っていく工程です。しかし、この段階では、形は出来ていても、色や光沢、質感などは表現されていません。まるで線画のような状態です。そこで必要となるのが「レンダリング」です。レンダリングとは、モデリングで作った形に、光や影、質感などを加えて、最終的な動画として仕上げる工程のことです。光源を設定することで、どの場所が明るく、どの場所が暗くなるのかが決まります。また、材質を設定することで、物体の表面が金属のように光沢があるか、布のように柔らかく見えるかなどを表現できます。レンダリングは、命を吹き込む作業と言えるでしょう。レンダリングされるまでは、形はあっても単なる情報に過ぎません。レンダリングによって初めて、光沢や影、質感などが表現され、まるでそこに実在するかのような、本物のような動画へと変わります。レンダリングは動画制作において非常に重要な工程です。この工程なしには、絵のような動画は完成しません。レンダリングによって、見ている人が感動するような、リアルで美しい動画を作り出すことができるのです。