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音声

動画の音質を決めるサンプリング周波数

音は空気の振動で伝わります。マイクはこの振動を電気信号に変え、録音機器はこの電気信号を数値データに変換して記録します。この数値データへの変換作業において、1秒間に何回、音の信号を読み取るかを表すのが「サンプリング周波数」です。単位はヘルツ(Hz)を用い、例えば「44.1kHz」と書かれていれば、1秒間に4万4100回、音の信号を読み取っているという意味になります。サンプリング周波数は、音質に大きく影響します。例えるなら、パラパラ漫画のようなものです。パラパラ漫画は、少しずつ変化させた絵を連続してめくることで、絵が動いているように見えます。1秒間にめくる枚数が多いほど、動きは滑らかになります。音も同様に、サンプリング周波数が高いほど、元の音により近い滑らかな音になります。逆にサンプリング周波数が低いと、音の情報が一部失われてしまい、音が歪んだり、本来の音とは違った聞こえ方になることがあります。音楽CDで使われているサンプリング周波数は44.1kHzです。これは、人間の耳で聞こえる音の上限をおおよそカバーできる周波数として選ばれました。44.1kHzより高いサンプリング周波数も存在し、より高音質の音を記録できます。例えば、ハイレゾ音源では、96kHzや192kHzといった高いサンプリング周波数が用いられています。これらの高いサンプリング周波数を利用することで、CDよりもきめ細かな音の表現が可能になり、臨場感あふれる音楽体験を楽しむことができます。ただし、サンプリング周波数を高くすると、データ量も増えるため、保存容量に注意が必要です。