
高画質ビデオHi8の魅力
かつて家庭では、ビデオカセットといえばVHSが主流でした。大きく重たいVHSビデオカセットに比べて、はるかに小さく軽い8ミリビデオカセットが登場し、気軽に高画質の動画を撮影できる時代が到来しました。そして、1988年に発表されたHi8は、この8ミリビデオの規格をさらに進化させたものです。Hi8の大きな特徴は、従来の8ミリビデオよりも画質が良く、ざらつきが少ないことです。これは、Hi8が「ハイバンド」と呼ばれる高い周波数帯を使っているためです。このハイバンドのおかげで、Hi8は約400本の水平解像度という高画質を実現しました。これは、従来の8ミリビデオの約240本に比べて、格段に向上しています。Hi8の登場によって、家庭用ビデオの画質は飛躍的に向上し、より美しい映像を残せるようになりました。Hi8ビデオカメラは小さく軽く、持ち運びが簡単なので、旅行や行事など、様々な場所で活躍しました。また、Hi8ビデオデッキは、再生だけでなく録画もできるので、テレビ番組を録画したり、ビデオ編集をしたりするのにも使われました。Hi8は高画質で使いやすいビデオシステムとして、多くの人々に親しまれました。Hi8で撮影した大切な思い出の映像は、今もなお大切に保管されていることでしょう。Hi8は、デジタルビデオカメラの普及により、次第に姿を消していきましたが、家庭用ビデオの歴史において、高画質化への大きな一歩を記した重要な存在であったことは間違いありません。