EditDecisionList

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動画編集

動画編集の効率化:編集決定リスト

動画を制作する過程で、編集決定リスト(略して決定表)は、完成形を描き出す設計図のような役割を果たします。これは、動画編集の全工程を指示する大切な書類です。かつて、動画編集はビデオテープを用いて行われており、膨大な時間と費用を要していました。そこで、本番編集の前に、作業用のテープを使って仮編集を行い、その結果を基に決定表を作成することで、作業の効率化を図りました。この決定表には、完成動画を作るためのあらゆる指示が、時、分、秒、コマ送りの単位で細かく記録されます。具体的には、どの場面を使うか、どこで繋げるか、どのような効果を加えるかなど、編集に必要な情報が全て網羅されています。例えば、1番目の場面の開始5秒から10秒までと、2番目の場面の開始15秒から20秒までを繋げる、といった指示が書き込まれます。決定表を使うメリットは、編集作業の効率化だけではありません。編集担当者間で情報を共有する際にも役立ちます。決定表があれば、誰が編集を担当しても、同じ完成形になります。また、編集作業を外部に委託する場合にも、決定表は必須です。委託先との認識のずれを防ぎ、意図通りの動画を制作するために、詳細な指示が書かれた決定表が不可欠です。このように、決定表は動画制作において、品質管理と円滑な進行を支える重要な役割を担っています。