Edit Master

記事数:(2)

動画編集

動画編集におけるEMの重要性

編集済みマスター(略して編集マスター)とは、映像作品を編集した後の最終版データのことです。複製や配布に使うための元となる、いわば完成形です。特に、ビデオディスクなどの物理的な媒体に記録して販売する作品において、この編集済みマスターは重要です。編集済みマスターを作るまでには、いくつもの工程があります。まず、撮影した映像素材を繋ぎ合わせる編集作業を行います。次に、音声の大きさや音質の調整を行います。さらに、映像の色味や明るさを整える色彩補正や、CGなどで特殊効果を加える作業を行います。これらの作業がすべて完了し、映像作品として完璧な状態になったものが、編集済みマスターと呼ばれます。この編集済みマスターは、DVDやブルーレイディスクを作るための元データとなります。編集済みマスターをもとに複製を作成し、店頭に並ぶ商品となります。ですから、編集済みマスターの品質が、作品の出来栄えを大きく左右するのです。高品質な作品を作るためには、編集済みマスターに細心の注意を払って作成する必要があります。編集済みマスターを作成する最終段階では、映像と音声に問題がないか、念入りに確認作業を行います。また、ディスクに収録する映像を見るための、メニュー画面や字幕、チャプターなども、最終確認を行います。すべての確認を終え、万全の状態であることを確認した後で、初めて編集済みマスターが完成するのです。
規格

映像制作の要、原盤マザーテープとは?

動画作品を広く皆さんに届けるためには、まず土台となる原盤が必要です。この原盤のことを、原盤記録媒体、あるいは原盤マザーテープと呼びます。まるで家の設計図のように、この原盤をもとに、様々な形で作品を複製していきます。例えば、昔ながらの円盤型のレーザーディスクや、今や定番のDVD、さらに高画質のブルーレイディスクなども、すべてこの原盤から作られます。インターネットで動画を配信する場合でも、この原盤がもとになります。原盤マザーテープには、単に動画だけが記録されているわけではありません。皆さんが聞いている音声はもちろん、画面に表示される字幕、さらには作品の細かい設定情報なども、すべてこの中に含まれています。いわば、作品に関するあらゆる情報を集約した完全な記録なのです。そのため、原盤マザーテープの出来栄えが、最終的に皆さんが目にする作品の質を大きく左右すると言っても言い過ぎではありません。高品質な複製を作るためには、原盤マザーテープの質が非常に重要になります。原盤マザーテープを作るには、高度な専門知識と技術、そして細心の注意が必要です。ほんの少しのミスが、最終的な作品の質に大きな影響を与えてしまう可能性があるからです。動画を作る現場では、この大切な原盤マザーテープを、まるで宝のように大切に保管し、厳重に管理しています。温度や湿度の管理はもちろん、外部からの衝撃やデータの破損を防ぐための対策も万全です。原盤マザーテープは、まさに動画制作の心臓部と言えるでしょう。