DLT

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DLT:大容量データ保存の守護神

近頃は、あらゆる情報がデータ化され、私たちの暮らしに欠かせないものとなっています。会社での仕事はもちろん、個人の日常生活でも、写真や動画、音楽、文字のファイルなど、デジタルデータはなくてはならないものと言えるでしょう。これらの大切なデータを安全に守るためには、確かな方法で保存することが重要です。そこで、様々な記録装置が登場してきました。今回は、長年にわたり、特に大きなデータの保存において活躍してきた記録装置、DLTについて詳しくご紹介します。DLTは、Digital Linear Tape の略で、直訳すると「数字で記録する直線状の磁気テープ」という意味です。カセットテープを想像すると分かりやすいでしょう。磁気テープにデータを記録することで、大きな容量の情報を保存できます。DLTは、その信頼性の高さから、長年、企業や放送局などで重要なデータの保管に用いられてきました。大容量のデータを低い費用で保存できることが大きな特徴です。また、一度書き込んだデータを変更できない仕組みのため、改ざんを防ぐことができ、情報の保全という点でも優れています。近年は、フラッシュメモリなどの新しい記録装置が登場し、手軽に大容量のデータを扱えるようになってきました。しかし、DLTは、長期間の保存に適しており、災害などによるデータ消失のリスクを減らすため、今でも重要な役割を担っています。例えば、大切な記録映像や研究データなどを、DLTに保存して別の場所に保管することで、もしもの時に備えることができます。このように、DLTは、大容量データの保存という点で、今でも重要な役割を果たしている記録装置です。次の章では、DLTの歴史や技術的な特徴についてさらに詳しく見ていきましょう。