
動画撮影: 狭角レンズを使いこなす
狭い画角で遠くのものを大きく写すことができるのが、狭角レンズです。人間の目で見ているよりも狭い範囲を写し出すため、まるで被写体に近づいて撮影したかのような効果が得られます。このレンズを使う一番の利点は、遠くにあるものを大きく写せることです。遠く離れた場所にいるスポーツ選手の姿や、野生の生き物の表情、事件現場の様子などを、間近で見ているように撮影できます。報道番組などでは、こうした遠くの被写体を捉えるために、狭角レンズがよく使われています。人物を撮影するときにも、狭角レンズは効果的です。背景が圧縮されることで、写したい人物がより際立ち、印象的な写真に仕上がります。たとえば、美しい景色を背景に人物を撮影する場合、背景の景色が圧縮されて、人物と背景が一体化したような奥行きのある写真になります。狭角レンズの性能は、焦点距離という数値で表されます。焦点距離が長くなるほど画角は狭くなり、遠くのものを大きく写すことができます。焦点距離が短い標準レンズでは、遠くの被写体は小さく写ってしまいますが、狭角レンズなら被写体の表情や細部まで鮮明に捉えることが可能です。肉眼では見えないような細かな部分まで観察したいときにも、狭角レンズは役立ちます。一方で、狭角レンズは広い範囲を写すことが苦手です。画角が狭いため、被写体全体を捉えたい場合や、広い範囲を撮影したい場合には、広角レンズなど、別のレンズを使う方が適しています。状況に合わせて適切なレンズを選ぶことが、良い写真を撮るための重要なポイントです。