標準画質

記事数:(2)

画質

動画の画質:SDとは?

標準画質(ひょうじゅんがきしつ)とは、映像の解像度を表す言葉の一つで、一般的には「SD」と呼ばれています。これは、「標準解像度」を意味する「Standard Definition」(スタンダード デフィニション)の頭文字を取ったものです。画面は小さな点(画素がそ)の集まりでできており、この点の数が多ければ多いほど、きめ細かい映像になります。標準画質の場合、この点の数が画面の横方向に約640個、縦方向に約480個、もしくは横方向に約720個、縦方向に約480個で表示されます。一つ一つの点は非常に小さく、肉眼ではほとんど見えませんが、これらの点が組み合わさることで、私たちが見ている映像が構成されています。かつては、ブラウン管テレビで使われていたアナログ放送や、ビデオテープ、DVDなど、多くの映像媒体で標準画質が採用されていました。ブラウン管テレビで見ていた映像を思い浮かべると、標準画質の雰囲気が分かりやすいでしょう。近年は、技術の進歩により高画質化が進み、ハイビジョンや4K、8Kといった、より多くの画素数を持つ高精細な映像が主流となっています。そのため、標準画質の映像を見る機会は少なくなってきています。しかしながら、古い映画やテレビ番組など、過去に制作された映像作品は標準画質で記録されていることが多く、今でも視聴することができます。また、インターネットで動画を配信する場合など、データの容量を抑えたい場合にも標準画質が利用されることがあります。このように、標準画質は現在主流の画質ではありませんが、過去の映像資産の保存や、データ容量の制限がある場合など、特定の状況においては今でも重要な役割を担っています。
規格

今さら聞けないSDTVとは?

SDTVとは、標準解像度テレビジョン(標準画質テレビ)の略称で、初期のデジタル放送における標準的な画質を指します。かつて主流だったアナログ放送のNTSC方式と同程度の画質で、現在の高解像度テレビジョン(HDTV)が普及する前は、デジタル放送の標準画質として広く利用されていました。SDTVには、大きく分けて二つの種類があります。480iと480pで、それぞれ画面の描き出し方が異なります。480iは、インターレース方式と呼ばれる方法で、画面を480本の横線で表現します。この方式は、一度に全ての線を描き出すのではなく、奇数番目の線と偶数番目の線を交互に表示することで、ちらつきを抑えながら滑らかな動きを表現します。一方、480pはプログレッシブ方式と呼ばれ、480本の横線を一度に全て描き出す方式です。480pの方が画面の精細さという点では優れていますが、必要なデータ量が大きいため、電波の容量に限りがあった時代には480iが主流でした。現在では、HDTVや4K、8Kといったより高精細な放送方式が主流となり、SDTVを見る機会は少なくなりました。しかし、過去の映像作品や、一部の地域における地上デジタル放送などでは、まだSDTVが使われている場合があります。また、インターネットで動画を配信する際にも、データ量を抑えるためにSDTVの画質が選ばれることもあります。そのため、SDTVの仕組みを理解することは、動画の画質やデータ容量について考える上で重要です。過去の映像作品を扱う場合や、限られた通信環境で動画を配信する場合などに、SDTVの知識が役立ちます。このように、SDTVは過去の技術とはいえ、映像制作に携わる上で知っておくべき重要な要素と言えるでしょう。