有効画素数

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撮影機器

動画の画質を決める有効画素数の重要性

動画を撮る時、写りの良さを決める大切な要素の一つに「有効画素数」があります。画素とは、まるで点描画のように、細かい点が集まってデジタルの映像を作る、その一つ一つの点のことです。そして有効画素数とは、カメラの中にある、光を電気信号に変える部品「イメージセンサー」の中で、実際に映像を写すために使われている画素の数のことを指します。よく似た言葉に「総画素数」というものがありますが、この二つは違います。総画素数は、イメージセンサー全体にある画素の総数を表すのに対し、有効画素数は、その中で実際に映像を作るために使われる画素の数なので、総画素数よりも数が少なくなります。これは、イメージセンサーの端っこの方の画素は、レンズの特性でどうしても歪みが生じたり、余計な電気信号(ノイズ)の影響を受けやすかったりして、綺麗な映像を撮るのに向いていないためです。カメラは、これらの画素を映像として使うのではなく、周りの画素の情報から映像を補正するために利用したり、完全に切り捨てたりします。そうして実際に映像に使われる画素だけが、有効画素数として数えられるのです。つまり、有効画素数が多いほど、きめ細かい、高精細な映像を撮ることが出来ます。例えば、細かい模様や髪の毛の一本一本まで鮮やかに映し出すことができ、よりリアルで美しい映像表現が可能になります。逆に有効画素数が少ないと、映像がぼやけてしまったり、細部が潰れてしまったりすることがあります。ただし、有効画素数だけが画質を決めるわけではありません。レンズの性能や、映像を処理する技術なども、写りの良さに大きく関わってきます。ですから、美しい映像を撮るためには、有効画素数だけでなく、カメラ全体の性能を総合的に見て判断することが大切です。