
AfterEffects:手のひらツールを使いこなす
動画編集ソフト「アフターエフェクツ」で欠かせないのが「手のひらツール」です。これは、編集画面の見たい場所をスムーズに移動できる便利な機能です。まるで地図を広げた時に、見たい地域へ視点を動かすように、編集画面も自由自在に動かせます。例えば、動画に細かい効果を加えたい時など、画面を大きく拡大表示することがあります。しかし、拡大すると一部分しか見えなくなり、全体像を把握しにくくなります。そんな時こそ「手のひらツール」が役に立ちます。画面を拡大したままでも、見たい場所へ画面を動かし、編集したい部分を常に画面の中心に表示させることができます。細かい作業を行う際に、とても便利です。また、動画は複数の素材を重ねて作られています。これらの素材は「レイヤー」と呼ばれ、何枚も重なり合っています。「手のひらツール」を使うと、これらのレイヤー全体の配置を確認しながら編集作業を進めることができます。全体を見ながら作業できるので、各レイヤーの位置関係を把握しやすく、編集ミスを防ぐことにも繋がります。さらに、「手のひらツール」は動画の動きを確認する際にも役立ちます。完成した動画の一部始終を確認する作業を「プレビュー」と言いますが、プレビュー中に特定の部分を見たい場合も「手のひらツール」で表示位置を調整できます。動きを確認しながら、見たい場所へ瞬時に移動できるので、スムーズな確認作業が可能です。このように「手のひらツール」は、細かい編集から全体像の確認、プレビューまで、様々な場面で活用できるため、アフターエフェクツを扱う上で必須の機能と言えるでしょう。