人物撮影

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撮影技術

動画で多用されるバストアップの撮影方法

胸から上を写す撮影方法を、人物撮影の世界では「胸像撮り」と呼びます。画面には人物の胸から上が映るので、表情やちょっとした体の動きがよく分かります。この方法は、人の気持ちや様子を伝えるのに向いており、動画作りでよく使われます。例えば、報道番組の司会者、話を聞かれている人、物語の登場人物などを写す時など、色々な場面で見られます。胸像撮りは、人の気持ちや性格を伝える上で大切な役割を担っています。見ている人に、写っている人の気持ちをより深く理解させ、共感させる効果も期待できます。また、背景があまり映らないため、見ている人の視線を写っている人に集中させる効果もあります。胸像撮りは、伝えたいことを効果的に伝えるのにも役立ちます。例えば、インタビュー動画で重要な発言を強調したい時、胸像撮りを使って話し手の表情や真剣な眼差しを映すことで、言葉の重みを増すことができます。また、物語で登場人物の心の動きを表現したい時にも、微妙な表情の変化を胸像撮りで捉えることで、より深く物語の世界観に引き込むことができます。さらに、背景をぼかして人物を際立たせることで、見ている人の視線を集中させることができます。雑多な背景を排除し、伝えたい情報、つまり人物の表情や言葉に注目させることで、より効果的にメッセージを伝えることができます。このように、胸像撮りは動画制作において、表現の幅を広げ、視聴者への訴求力を高めるための、大切な技術の一つと言えます。
撮影技術

動画制作 ニーショット徹底解説

ひざから頭までを写す映像手法を、ニーショットと言います。この手法は、人物の表情や身ぶりだけでなく、体全体の動きや背景も少し写し込むことができます。そのため、インタビューや話し合い、発表など、言葉だけでなく、その場の雰囲気や状況も伝えたい時に効果的です。胸から上だけを写すバストショットよりも広い範囲を写せるので、周りの環境や状況をある程度示すことができ、見ている人に状況を理解しやすくする効果があります。また、全身を写す全身ショットほど画面が広くないので、写されている人に適切に焦点が絞られ、見ている人の集中力を削ぐこともありません。表情や身ぶりを読み取りつつ、周りの状況も理解できるので、バランスの良い情報提供ができます。ニーショットは、報道番組の現場報告、記録番組の人物紹介、映画やドラマの会話場面など、色々な場面で使われています。見ている人に適切な情報を伝え、その場にいるような感覚や共感を呼ぶための重要な手法と言えるでしょう。ニュース番組では、レポーターが現場の緊迫感を伝えるために使われたり、ドキュメンタリー番組では、紹介される人物の生き生きとした姿を映し出すために使われたりします。映画やドラマでは、登場人物同士の関係性や感情の動きを表現するために、ニーショットがよく用いられます。例えば、にび色をした背景の中で、深刻な表情で話す二人の人物をニーショットで捉えることで、二人の間の緊張感を効果的に表現することができます。このように、適切な場面でニーショットを使うことで、映像全体の質を高め、見ている人により深い印象を与えることができます。
撮影技術

動画のウエストショット:表現を広げる撮影技法

腰のあたりから頭までを写す撮影方法を、ウエストショットと言います。人物の表情や身振りを捉えつつ、背景も程よく入れることができるため、状況説明や感情表現に効果的です。胸から上を写すバストショットよりも広い範囲を写すことで、周りの環境や状況がより分かりやすくなります。また、全身を写す全身ショットほど引きの絵にならないため、表情や動きを比較的大きく見せることができます。例えば、ある人物が公園のベンチに座って物思いに耽っている様子を撮影する場合を考えてみましょう。全身ショットでは、広々とした公園全体の雰囲気が伝わる一方で、人物の表情は小さく映ってしまいます。バストショットでは表情は大きく捉えられますが、ベンチに座っているという状況や周囲の環境は分かりにくくなります。ウエストショットであれば、座っている様子や背景の公園の様子も捉えつつ、表情や仕草から感情を読み取ることができます。このように、ウエストショットはバランスの取れた撮影方法と言えます。インタビューや対談番組では、話し手の表情や身振り、そしてある程度の背景も同時に見せる必要があるため、ウエストショットがよく用いられます。ドラマや記録映像などでも、登場人物の心情や状況説明を効果的に行うために、ウエストショットは欠かせない撮影技法の一つです。ウエストショットは単独で用いられるだけでなく、他の撮影方法と組み合わせることで、より効果的な映像表現が可能になります。例えば、遠くから全体を捉えるロングショットから、徐々にウエストショット、そしてバストショットへと切り替えることで、視聴者の視点をスムーズに人物へと誘導し、感情移入を促すことができます。撮影対象や場面の雰囲気に合わせて、様々な撮影方法と組み合わせることで、より奥行きのある映像作品を制作できるでしょう。
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