
動画の音質劣化を防ぐ:ワウアンドフラッタ対策
音を記録したり、再生したりするときに、記録する物や再生する機械の回転の速さが不安定になることで音質が悪くなる現象を、揺らぎと言います。この揺らぎは、回転のムラが音の高さの変化として現れ、本来の音とは違う音程や音質になってしまうのです。レコードやテープのような昔の機器を思い浮かべると分かりやすいでしょう。レコードの回転が速くなったり遅くなったりすると、聞いている音楽の音程も揺れてしまい、不快に感じてしまいます。揺らぎには、大きく分けて二つの種類があります。ゆっくりとした揺れをワウ、細かい揺れをフラッタと呼びます。ワウは、まるで楽器のワウペダルをかけたように、音がうねるように聞こえます。一方、フラッタは、細かい震えのような音の揺れとして感じられます。この二つの揺れは、単独で起こることもあれば、同時に発生することもあり、組み合わさって音質を悪くしてしまいます。揺らぎは、レコードやテープのようなアナログ機器だけでなく、デジタル機器でも発生する可能性があります。デジタル機器では、データを読み書きする際のタイミングのずれなどが原因で揺らぎが生じることがあります。高音質の音楽や動画制作には、この揺らぎをできるだけ抑えることが重要です。揺らぎを抑えるためには、高性能な機器を使うことはもちろん、機器の調整や設定を適切に行うことも大切です。また、録音や再生時の環境にも注意を払い、振動や温度変化などを避けることも重要です。揺らぎを理解し、適切な対策をすることで、より高品質な動画制作が可能になります。