ハロゲンランプ

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フィルムからデジタルへ:テレシネの世界

映画や昔のテレビ番組を、今のテレビやビデオ、円盤型の記録媒体などで楽しむためには、フィルムに記録された映像を、今の機器で扱える形に変換する必要があります。この変換作業のことをテレシネと呼びます。テレシネは、変換を行うための装置のことを指す場合もあります。フィルムは、パラパラ漫画のように、たくさんの静止画が連続して並んで記録されています。一方、ビデオやテレビなどの映像信号は、時間の流れに沿って変化する電気信号として記録されています。フィルムとビデオでは、情報の記録方法が全く異なるため、そのままではフィルムの映像をビデオで見ることができません。そこで、この二つの異なる記録方式を繋ぐ役割を果たすのがテレシネです。具体的な変換方法を見てみましょう。まず、フィルムを強い光で照らします。すると、フィルムに焼き付けられた画像が光を通したり遮ったりすることで、光の強弱を生み出します。この明暗の変化を、光を感じる部品(センサー)で電気信号に変換するのです。まるで、フィルムに記された情報を一つ一つ丁寧に読み解き、デジタルの世界に通じる言葉に翻訳していくような作業です。こうして、昔の映像作品も、色あせることなく、今の技術で鮮やかに蘇らせることができます。テレシネは、過去の貴重な映像遺産を未来へ繋ぐ、大切な橋渡し役と言えるでしょう。