トラックマット

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Adobe After Effects

AfterEffectsで透明部分を活かす合成術

動画を作る際に、複数の絵を重ねることはよくあります。例えば、背景の上に人物を配置したり、効果を加えたりする場面です。この時、重ねる絵の順番によって、下の絵が隠れてしまうことがあります。しかし、上の絵の透明な部分をそのまま残し、下の絵を透けて見せたい場合があります。例えば、木の影絵の上に雪を降らせる効果を加えたい時、木の影絵の形に合わせて雪を降らせ、背景はそのまま透けて見えるようにしたい、といった場合です。動画編集の道具、アフターエフェクツには、上の絵の透明な部分を保ちつつ、下の絵と組み合わせる機能があります。この機能を使うと、上の絵が下の絵を完全に覆い隠すのではなく、透明な部分は下の絵が透けて見えるようになります。具体例として、木の葉の形に切り抜かれた絵があるとします。この上に、輝く光の粒をたくさん散りばめたいとします。普通に重ねると、葉っぱの絵全体が光の粒で覆われてしまいますが、この機能を使えば、葉っぱの形に合わせて光の粒が表示され、葉っぱ以外の背景部分は透けたままになります。背景を別に用意する必要がないため、作業の手間が省け、作業の効率も上がります。また、複雑な形のものにも対応できるため、様々な場面で役立ちます。例えば、人物の形に切り抜かれた絵の上に雨を降らせる効果を加える場合、人物の輪郭に合わせて雨が降り、背景はそのまま見えるようにできます。このように、この機能は動画に奥行きと繊細な表現を加えるのに役立つ、大変便利な機能です。
Adobe After Effects

AfterEffects トラックマット活用術

動画を制作する際には、一部分だけを表示したり隠したりする作業が必要になることがよくあります。まるで窓から景色の一部を切り取って見ているような効果を作る場面を想像してみてください。この窓の役割を果たすのが「トラックマット」です。トラックマットは、ある動画(これを下に敷く動画とします)の上に別の動画(これを窓として重ねる動画とします)を重ね、窓の形に合わせて下の動画が見える部分を調整する技術です。窓として使う動画の形に合わせて、下の動画が切り抜かれる様子を思い浮かべてください。例えば、星形の動画を窓として使えば、下の動画は星形に切り抜かれて表示されます。丸や四角だけでなく、複雑な形でも下の動画を切り抜くことができます。もちろん、窓の形は静止画ではなく動画にすることも可能です。例えば、動いている炎の形に下の動画を切り抜けば、まるで炎の中から下の動画が浮かび上がってくるような、幻想的な表現も可能です。トラックマットの使い道は、形を切り抜くだけにとどまりません。窓として使う動画の明るさによっても、下の動画の表示・非表示を調整できます。例えば、窓として使う動画を白黒のグラデーションにすれば、下の動画はグラデーションに合わせて徐々に表示・非表示になります。夜空に浮かぶ月の動画を窓として使い、月の明るい部分だけ下の動画が見えるようにすれば、まるで月明かりに照らされたような神秘的な映像を作ることもできます。このように、トラックマットは動画の一部を切り抜いたり、明るさを調整したりする際に非常に役立ちます。この技術をマスターすることで、動画表現の可能性は大きく広がり、より創造的で魅力的な動画を制作することができるでしょう。静的な切り抜きだけでなく、動画で切り抜くことで、今までにない表現方法を生み出すことができます。まさに動画制作に欠かせない技術と言えるでしょう。