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動画編集

動画編集の基礎知識

編集とは、バラバラに撮影された映像の断片を、糸で縫い合わせるようにつなぎ合わせ、一つの物語として完成させる作業のことです。まるで絵巻物を作るように、一つ一つの場面を適切な順番に並べ、不要な部分を切り取り、時には効果音や音楽、文字などを加えることで、伝えたい物語を組み立て、見る人に分かりやすく伝えます。編集作業は単に映像をつなげるだけではありません。それぞれの場面の明るさや色合いを調整したり、場面と場面の繋ぎ方を工夫したり、特殊な効果を加えたりすることで、映像に奥行きと魅力を与え、より心に残る作品へと仕上げていきます。料理に例えるなら、集めた食材を切って炒めたり煮込んだりするだけでなく、味付けや盛り付けまで工夫して、初めて美味しい料理が完成するようなものです。編集作業は、素材選びから始まります。膨大な量の映像素材の中から、どの場面を使うか、どの順番で並べるかを考え、まるで彫刻家が石を削るように、不要な部分を丁寧に削り取っていきます。そして、場面と場面の繋ぎ目を滑らかにするために、場面転換の効果を使ったり、効果音や音楽、文字などを加えたりすることで、物語にリズムと感情を吹き込みます。さらに、映像全体の明るさや色合いを調整することで、作品全体の雰囲気を作り出します。例えば、明るい色合いで楽しい雰囲気を表現したり、暗い色合いで緊張感を高めたりすることができます。このように、編集作業は、撮影された映像素材に命を吹き込み、見る人の心に響く作品を生み出す、映像制作において非常に大切な工程です。編集者の想像力と技術力が試される、まさに職人技と言えるでしょう。
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動画編集の要、アウトポイントを理解する

動画を作る上で、切り取りや繋ぎ合わせといった作業は欠かせません。その作業をする際に「どこまで使うか」を決める目印となるのが「終わり点」、つまりアウトポイントです。動画編集ソフトでは、動画を時間軸に沿って並べたものをタイムラインと呼びます。このタイムライン上に置かれた動画の一部分だけを切り取って使いたい、あるいは動画と動画を繋ぎ合わせたいといった場合に、アウトポイントが重要な役割を果たします。アウトポイントは、動画のどのコマまで使うのかを示す正確な場所のことです。この終わり点は、時、分、秒、そしてさらに細かいコマ単位で指定することができます。例えば、動画の3分10秒24コマ目までを使いたい場合は、アウトポイントをその場所に設定します。このように細かい単位で指定できるため、とても正確な編集作業が可能になります。編集ソフトによって操作方法は多少異なりますが、多くの場合、タイムライン上に表示されている動画の終わり部分をマウスで掴んで動かすことで、視覚的にアウトポイントを設定できます。また、数字を直接入力して設定する方法もあります。正確な位置を設定することが、思い通りの動画を作る鍵となります。現場では「アウトポイント」を省略して単に「アウト」と呼ぶこともよくあります。例えば「3分10秒24コマ目でアウト」のように指示を出すこともあります。動画編集に携わる人同士がスムーズに意思疎通をするためにも、アウトポイントの理解は動画編集の基本中の基本と言えるでしょう。