カチンコ

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撮影技術

しりボールド:逆さカチンコの謎

動画を作る上で欠かせない道具、カチンコ。あの板をパチンと鳴らす音と映像を合わせることで、音声と映像のずれをなくす、大切な役割を担っています。例えるなら、たくさんの楽器をまとめる指揮者がタクトを振るように、カチンコは動画編集の始まりを告げる合図なのです。カチンコには、どの場面かを示す番号や、何回目に撮影したかを示す番号などが書き込まれています。編集作業をスムーズに進めるための情報がぎっしり詰まっているのです。まるで、迷子にならないように道案内をしてくれる道しるべのようです。動画を作る現場では、まさに無くてはならない存在と言えるでしょう。今では動画作りも機器や編集ソフトが進化し、全てを計算機で行う時代になりました。しかし、そのような中でも、カチンコは昔ながらの道具として、動画制作の現場で活躍し続けています。カチンコを使うことで、確実に音声と映像を合わせられるという利点だけでなく、撮影現場で働く人たちの息を合わせる、共同作業の象徴としての役割も担っているからでしょう。あのパチンという小気味よい音は、これから始まる撮影への期待感や緊張感を高め、撮影に関わる全ての人を一つにまとめる力を持っているのかもしれません。カチンコは、単なる道具ではなく、動画制作に欠かせない大切なパートナーと言えるでしょう。
撮影機器

動画制作の必需品!カチンコ

{動画作りには欠かせない道具}、それがカチンコです。正式には「スティックボード」と呼ばれています。見た目は黒板の上部に拍子木のようなものがついたシンプルな構造です。この拍子木の部分を「バチ」と呼び、撮影開始時にこのバチを叩きます。この時、「カチン」という音が鳴ると同時に、バチが閉じた瞬間の映像が記録されます。この「カチン」という音と映像を編集時に合わせることで、音声と映像のズレをなくし、ピッタリと同期させることができるのです。カチンコを使うことで、編集作業の効率が飛躍的に上がります。複数のカメラで撮影した映像や、別々に録音した音声などを合わせる際に、カチンコの音と映像を基準点とすることで、時間と手間を大幅に削減できるからです。まるで、複雑なパズルのピースを合わせるための重要な手がかりのような役割を果たします。また、カチンコには黒板部分が備わっています。ここに撮影日、シーンの番号、撮影回数を順番に数えたテイク番号などをチョークで書き込みます。これらの情報は、後々の編集作業でどの映像がどの場面のものなのかを特定するために非常に役立ちます。膨大な量の映像データの中から必要なカットを見つけ出す際に、カチンコの情報はまさに道しるべとなるのです。近年、動画制作の現場はデジタル化が進んでいます。しかし、カチンコは今もなお、多くの現場で愛用されています。その理由は、単純な構造で壊れにくく、電池なども必要としないため、どんな場所でも安心して使えるからです。また、デジタル機器と違い、操作を覚える必要がないという点も大きなメリットです。カチンコは、古くから変わらないその信頼性と使いやすさで、動画制作を支え続けている、まさに縁の下の力持ちと言えるでしょう。