アンチフリッカー

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Adobe Premiere Pro

動画のちらつきを抑える!

動画を眺めていると、細かい模様や物の輪郭部分がチカチカとちらついて見えることがあります。このちらつきは、特に細い線や鋭い角を持つ模様、例えば縞模様や格子模様などで目立ちます。一体なぜこのような現象が起こるのでしょうか。それは、映像の表示方法に深く関わっています。画面をよく見ると、実は走査線と呼ばれる細い線が何本も並んでおり、これらの線が上から下へと順番に光って絵を作り出しています。これは、走査線と呼ばれる線が上から下へ、そしてまた上から下へと画面全体を塗りつぶすように走査して画像を作る、インターレース表示方式と呼ばれる方法です。インターレース方式では、1枚の絵の情報は2回に分けて表示されます。つまり、1回目は奇数番目の走査線、2回目は偶数番目の走査線を走査し、これを高速で繰り返すことで動画として見せているのです。しかし、この表示方法には欠点があります。画面の書き換え速度によっては、細かい模様がちらついて見えてしまうのです。特に、昔の映像や、かつてテレビ放送で使われていたアナログ放送を今のデジタル放送に変換した映像などで、このちらつきが目立つことがあります。また、映像を記録する際の状況もちらつきの原因となります。例えば、蛍光灯のような照明の下で撮影すると、照明の明かり自身が持つちらつきが映像にも写り込んでしまうことがあります。さらに、撮影に使う道具の設定も影響します。カメラのシャッターを切る速さの設定が適切でないと、画面のちらつきが起こる可能性があります。つまり、ちらつきは表示方法だけでなく、撮影時の環境や機材の設定も複雑に絡み合って発生する現象なのです。