
映像の白飛びを抑える!ホワイトクリップとは?
映像において、明るい部分が明るくなりすぎて、本来の色の情報や細部が失われてしまう現象を、白飛びと言います。まるで白い絵の具で塗りつぶされたような状態になり、白くぼやけて見えることが特徴です。例えば、晴天時の空や雲、白い壁、光沢のある金属、あるいは白い衣装を着た人物などが白飛びしやすい被写体として挙げられます。これらの被写体は強い光を反射しやすいため、カメラのセンサーが許容できる光の量を超えてしまい、結果として白飛びが発生します。白飛びが発生すると、被写体の質感や細部の描写が失われ、映像の立体感や奥行きが損なわれてしまいます。例えば、繊細なレースの模様が施されたウェディングドレスを着た花嫁を撮影する場合、ドレスの細やかな模様が白飛びによって失われ、のっぺりとした印象になってしまいます。また、太陽の光を受けてきらめく水面の輝きも、白飛びによってその繊細な表情が見えなくなってしまいます。せっかくの美しい景色や被写体の魅力が半減してしまうため、映像制作において白飛びは大敵です。白飛びは、後から編集で修正することが難しい場合も多く、撮影時に適切な設定をすることが重要です。カメラの設定で露出を調整することで、白飛びを防ぎ、より自然で美しい映像を撮影することができます。被写体の明るさに応じて適切な露出設定を行うことで、白飛びを抑えつつ、暗すぎる部分も黒つぶれしないように、バランスの良い映像を作り上げることが可能です。また、撮影時の光の状態を把握し、被写体への光の影響を考慮することも大切です。順光や逆光など、光の方向によって白飛びが発生しやすさが変わるため、状況に合わせた撮影方法を選択することで、白飛びのリスクを軽減することができます。