動画完成!書き出し設定を極める
動画を作りたい
先生、『書き出し』って編集したデータを動画ファイルに変換して保存することですよね?でも、具体的に何をしているのかよく分かりません。
動画制作専門家
そうだね、編集したデータを動画ファイルに変換して保存することだよ。たとえば、バラバラに置いてある動画や音声、字幕などを一つにまとめて、みんなが見られる形にする作業だよ。
動画を作りたい
バラバラに置いてあるものをまとめるんですか?どういうことですか?
動画制作専門家
編集ソフト上では、動画や音声、字幕などは別々の部品のように扱われているんだ。それを『書き出し』することで、一つの動画ファイルとして完成させるんだよ。完成した動画ファイルはパソコンやスマホで誰でも再生できるようになるんだ。
AdobePremiereProの書き出しとは。
動画を作る作業で使う『アドビプレミアプロでの動画の保存』について説明します。ここでいう『保存』とは、編集したビデオや音声などのデータを、実際に動画や音声として見聞きできるファイルに変換して、コンピュータなどに記録することです。バラバラに編集していたビデオや音声を一つのファイルにまとめて、YouTubeやSNSなどに投稿できるようにする作業のことです。動画を投稿するには必ずこの保存作業が必要になります。
書き出しとは
動画を組み立てる最終段階である「書き出し」とは、動画編集ソフトの中に散らばっている動画や音声、文字、効果などを一つにまとめる作業のことです。パソコンや携帯端末などで再生できる形に変換する大切な工程です。例えるなら、色々な材料を刻んで、煮たり焼いたりして、最後に一つの料理としてお皿に盛り付けるようなものです。書き出し作業を行わないと、せっかく編集した動画を他の人と見たり、インターネット上に公開したりすることができません。いわば、動画制作の総仕上げと言えるでしょう。
書き出し設定には、ファイルの種類や動画の大きさ、音声の質、データの圧縮率など、様々な項目があります。これらの設定を適切に行うことで、高画質で滑らかな動画を作ることができます。たとえば、ファイルの種類は、動画を再生する機器や公開する場所に適したものを選ぶ必要があります。動画の大きさは、画面の大きさやデータ容量に合わせて適切なものを選びましょう。音声の質は、動画の内容に合わせて調整する必要があります。音楽中心の動画であれば、より高音質にする必要があるでしょう。データの圧縮率は、ファイルの大きさと画質のバランスを考えて設定する必要があります。圧縮率を高くするとファイルサイズは小さくなりますが、画質が劣化する場合があります。
書き出し作業を行う際には、プレビュー機能を使って、最終的な動画の見え方を確認することが重要です。映像や音声に問題がないか、文字や効果が正しく表示されているかなどをしっかりと確認しましょう。もし問題があれば、編集ソフトに戻って修正を行い、再度書き出し作業を行います。
この書き出しという工程をきちんと理解し、適切な設定を行うことで、質の高い動画を作ることができます。動画の大きさや音声の質、データの圧縮率など、様々な設定項目を理解し、動画の内容や目的に合わせて最適な設定を選びましょう。書き出し作業は動画制作の最後の仕上げです。丁寧に作業を行い、最高の動画を作り上げましょう。
工程 | 説明 | 設定項目 | 注意点 |
---|---|---|---|
書き出し | 動画編集ソフトで編集した素材を一つにまとめ、再生可能なファイル形式に変換する作業。動画制作の総仕上げ。 | ファイルの種類、動画の大きさ、音声の質、データの圧縮率など | プレビュー機能で最終確認を行う。問題があれば修正し、再度書き出しを行う。 |
書き出し形式を選ぶ
動画を作り終えたら、いよいよ書き出しです。書き出しの作業では、動画を様々な機器で見られるようにファイル形式に変換します。数あるファイル形式の中から、目的に合ったものを選ぶことが大切です。動画を正しく選べないと、作った動画がうまく再生できなかったり、画質が悪くなってしまったりするので、注意が必要です。
代表的なファイル形式として、まず挙げられるのがエムピーフォーです。エムピーフォーは、パソコンや携帯電話、様々な機器で再生できるという利点があります。多くの動画投稿サイトでも対応しているので、初めて動画を作る方はエムピーフォーを選んでおけばまず間違いありません。
次に、エムオーブイという形式があります。エムオーブイは、画質が良いという特徴があります。しかし、ファイルの大きさがエムピーフォーに比べて大きくなってしまうため、保存容量に注意が必要です。画質にこだわりたい動画や、容量を気にしなくて良い場合に適しています。
最後に、エイブイアイという形式も紹介します。エイブイアイは少し古い形式ですが、多くの動画編集ソフトに対応しているため、編集作業をスムーズに進めることができます。エムピーフォーやエムオーブイに比べて、機能が少ない分、扱いやすいという利点もあります。
このように、それぞれのファイル形式には異なる特徴があります。動画をどのような目的で使うのか、どこで再生するのか、どの程度の画質を求めるのかなど、様々な点を考慮して最適な形式を選びましょう。もし、どの形式を選べば良いか迷った場合は、まずはエムピーフォーを試してみてください。多くの場合、エムピーフォーで問題なく再生できます。
ファイル形式 | 特徴 | メリット | デメリット | 適している場合 |
---|---|---|---|---|
MP4 | 様々な機器で再生可能 | 汎用性が高い、多くの動画投稿サイトで対応 | 特になし | 初めて動画を作る方、汎用性を重視する場合 |
MOV | 画質が良い | 高画質 | ファイルサイズが大きい | 画質にこだわりたい動画、容量を気にしなくて良い場合 |
AVI | 多くの動画編集ソフトに対応 | 編集作業がスムーズ、扱いやすい | 機能が少ない | 編集作業を重視する場合 |
動画の設定
動画を作る際に、いくつかの設定項目を調整することで、出来上がりの動画の見栄えや保存容量などが変わってきます。これらの設定は、大きく分けて解像度、フレーム数、情報の多さの3つの要素から成り立っています。
まず、解像度は、動画のきめ細かさを決める要素です。数値が高いほど、より細かい部分まで表現できるため、映像はより美しくなります。例えば、小さな文字や風景の細部まで鮮明に映し出したい場合は、高い解像度で設定する必要があります。しかし、解像度を高くすると、それに伴ってファイルの容量も大きくなってしまうという点に注意が必要です。
次に、フレーム数は、一秒間に表示される画像の枚数のことです。この数値が大きいほど、動画は滑らかに表示されます。例えば、スポーツのような動きの速い場面を撮影する場合には、高いフレーム数で撮影することで、残像感のない、自然で滑らかな動きを再現することができます。ただし、解像度と同様に、フレーム数を高く設定するとファイル容量も大きくなります。
最後に、情報の多さは、一秒間にどれだけの情報量を動画に含めるかを示すものです。情報量が多いほど、画質は向上し、より鮮やかな色彩や繊細な階調表現が可能になります。しかし、情報量が多いと、当然ファイル容量も大きくなります。
このように、それぞれの設定項目にはメリットとデメリットがあります。そのため、動画の内容や用途、そして視聴する環境に合わせて、最適な値を選択することが重要です。例えば、インターネット回線が遅い環境で視聴されることが想定される場合は、ファイル容量を小さくするために、解像度やフレーム数、情報の多さを抑える必要があるでしょう。また、高画質の動画を制作したい場合は、これらの設定値を高くする必要がありますが、保存容量や動画の投稿にかかる時間などを考慮しなければなりません。それぞれの要素のバランスを見ながら調整することで、最適な動画を作成することができます。
設定項目 | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
解像度 | 動画のきめ細かさ | 映像が美しくなる、細かい部分まで鮮明に映し出せる | ファイル容量が大きくなる |
フレーム数 | 一秒間に表示される画像の枚数 | 動画が滑らかに表示される、残像感のない自然な動き | ファイル容量が大きくなる |
情報の多さ | 一秒間に動画に含める情報量 | 画質が向上する、鮮やかな色彩や繊細な階調表現が可能 | ファイル容量が大きくなる |
音声の設定
動画の出来栄えは、映像だけでなく音声も大きく左右します。どんなに美しい映像でも、音声が不明瞭だと視聴者はすぐに離れてしまうでしょう。そのため、音声の設定は動画制作において非常に大切です。音声の設定項目には、音声の形式、情報の密度、音声の通り道などが挙げられます。これらを適切に調整することで、クリアで聞き取りやすい、動画の内容に合った音声を届けることができます。
まず、音声の形式についてです。代表的なものには、様々な機器で再生できるもの、容量が小さいもの、高音質なものなどがあります。それぞれに特徴があるので、動画の用途や目的に合わせて選びましょう。例えば、インターネットで広く公開する動画であれば、多くの機器で再生できる形式が適しています。容量を抑えたい場合は、容量が小さくなる形式を選ぶと良いでしょう。高音質を重視する場合は、音質に優れた形式を選びましょう。
次に、情報の密度についてです。これは、一秒間にどれだけの音声情報が含まれているかを示すもので、単位はkbps(キロビット毎秒)で表されます。数値が高いほど音質は向上しますが、その分ファイルサイズも大きくなります。動画の保存容量や通信環境などを考慮して、適切な値を設定しましょう。例えば、高音質の音楽動画を制作する場合には、高い値を設定する必要があります。一方、音声の情報量が少ない動画の場合には、低い値でも十分な場合があります。
最後に、音声の通り道についてです。音声の通り道の種類には、一つの通り道だけのもの、二つの通り道で音を分けるもの、複数の通り道で立体的な音を表現できるものなどがあります。動画の内容に合わせて最適なものを選びましょう。例えば、歌ってみた動画など、音楽がメインの動画であれば、二つの通り道で左右の音を分けた方が、奥行きのある豊かな音になります。映画のような効果音重視の動画であれば、複数の通り道で立体的な音を表現することで、臨場感を高めることができます。
このように、音声の設定は動画の印象を大きく左右する要素です。それぞれの設定項目を理解し、動画の内容や目的に合わせて最適な設定を選びましょう。少しの手間をかけるだけで、視聴体験を格段に向上させることができます。
音声設定項目 | 詳細 | 選択基準 | 例 |
---|---|---|---|
音声の形式 | 様々な機器で再生できるもの、容量が小さいもの、高音質なものなど | 動画の用途や目的 | インターネット公開動画:広く再生できる形式 容量を抑えたい:容量の小さい形式 高音質重視:高音質の形式 |
情報の密度(kbps) | 一秒間の音声情報量。数値が高いほど高音質だがファイルサイズも大きくなる。 | 動画の保存容量や通信環境 | 高音質音楽動画:高い値 音声情報量が少ない動画:低い値 |
音声の通り道 | 一つの通り道、二つの通り道で音を分けるもの、複数の通り道で立体的な音を表現できるものなど | 動画の内容 | 音楽メイン動画:二つの通り道で左右の音を分ける 効果音重視動画:複数の通り道で立体的な音 |
書き出し先の指定
動画を作る作業の最終段階では、完成した動画をどこに保存するか、そしてどのような名前を付けるかを決めなければなりません。保存場所は、自分のパソコンの中で、後で簡単に見つけられる場所を選びましょう。例えば、「動画」という名前の場所にしたり、プロジェクトごとに新しい場所を作るのも良いでしょう。
ファイル名は、動画の内容がすぐに分かるような、適切な名前を付けましょう。例えば、旅行の動画であれば「旅行記_北海道_2024年夏」のように、具体的な場所や日付を入れると分かりやすいです。また、「バージョン1」「バージョン2」のように番号を付けて管理すると、修正した場合でも以前の動画をすぐに見つけることができます。
保存場所とファイル名を決めたら、確認画面で全ての内容が正しいかを確認しましょう。設定に問題がなければ、いよいよ「書き出し」のボタンを押します。動画の長さやファイルの大きさ、パソコンの性能によって、書き出しが終わるまでの時間は変わります。長い動画や容量の大きい動画の場合、パソコンの性能が低いと、書き出しに時間がかかることがあります。
書き出しが終わったら、実際に動画を再生して、映像や音声に問題がないか必ず確認しましょう。もし、映像が乱れていたり、音声が途切れたりしている場合は、設定を見直して、もう一度書き出しを行います。画質や音声に問題がなければ、動画制作は完了です。書き出しは動画制作の最後の大切な作業であり、質の高い動画を作るためには欠かせない手順です。丁寧に作業を行いましょう。
作業 | 詳細 |
---|---|
保存場所を決める | パソコンの中で見つけやすい場所にする 例:動画フォルダ、プロジェクトごとのフォルダ |
ファイル名を付ける | 動画の内容がわかる名前にする 例:旅行記_北海道_2024年夏、バージョン1、バージョン2 |
確認画面で確認 | 設定に問題がないか確認 |
書き出し | 書き出しボタンを押す 動画の長さ、ファイルサイズ、PC性能によって書き出し時間が変わる |
再生確認 | 映像や音声に問題がないか確認 問題があれば、設定を見直し、再度書き出し |
確認作業の大切さ
動画を作り終えたら、必ず動画を再生して、隅々まで確認することが大切です。画質は鮮明か、音は聞き取りやすいか、映像と音はぴったり合っているか、最初に思い描いていた通りの動画になっているか、様々な点を確認しましょう。
特に、動画投稿場所に投稿する場合は、投稿場所ごとに推奨されている設定があるため、その設定に合致しているかを確認することが重要です。例えば、推奨されている動画の大きさ(解像度)は合っているか、ファイルの種類は適切か、データの大きさは制限内か、といった点を確認しましょう。もしこれらの点で問題があれば、動画を作る時の設定を見直して、もう一度動画を作り直しましょう。
確認作業は、高画質で高音質の動画をみんなに見てもらうために、必ず行うべき最終確認です。面倒に思えるかもしれませんが、妥協せずに丁寧に確認作業を行うことで、動画の完成度をさらに高めることができます。
例えば、映像の色合いに違和感がないか、字幕に誤字脱字がないか、効果音や背景音楽の音量は適切か、動画全体の長さは適切かといった細かな点まで確認することで、視聴者に不快感を与えることなく、動画の内容をしっかりと伝えられます。
この確認作業を丁寧に行うかどうかが、動画を見る人からの評価を左右する重要なポイントになります。丁寧に作った動画は、動画を見る人に良い印象を与え、より多くの人に見てもらえることに繋がります。少しの手間をかけることで、動画の質が格段に向上し、動画を見る人にも喜んでもらえる、まさに一石二鳥です。ですから、動画を作り終えたら、公開する前に必ず確認作業を行い、万全の状態で動画を公開するようにしましょう。
確認事項 | 詳細 | 重要度 |
---|---|---|
画質 | 鮮明か | 高 |
音声 | 聞き取りやすいか、映像と音は合っているか | 高 |
全体 | 最初に思い描いていた通りか | 高 |
投稿設定 | 推奨されている動画の大きさ(解像度)、ファイルの種類、データの大きさ | 高 |
色合い | 違和感がないか | 高 |
字幕 | 誤字脱字がないか | 高 |
効果音・BGM | 音量は適切か | 高 |
動画の長さ | 適切か | 高 |